小説の記録

ちょっとした感想の記録

十日間の不思議(新訳版)

第一作目『災厄の町』、第二作目『フォックス家の殺人』に続くエラリー・クイーンのライツヴィル・シリーズ第三作目となる『十日間の不思議』を読んだ感想です。

シリーズとはいえ続きの話ではないためバラバラに読んでも基本問題はありません。ですが、ところどころ前の話が登場する場面があるのでやはり順番に読むのがおすすめです。

 

私は「災厄の町」が置いていない本屋さんに遭遇することが多く未だに読むことができていないです……。ネットや本屋さんで取り寄せも考えましたが、本屋さんで実物を手に取って買うのが好きなのでまだ先になるかもしれません。

 

さて本題ですが、

今回はエラリイの旧友ハワードがたびたび記憶喪失に襲われ、その間自分が何をしているか見張っていてほしいという頼みを受けてライツヴィルに赴きます。しばらく事件という事件は起きずに時間が流れていくと思いきや、エラリイがハワードとサリーからある打ち明け話を聞いたところから事件は起きていきます。

果たしてエラリイはこの事件にどう臨んでいくのか……。

 

読んだ感想としては、

うーん、なんとも微妙な終わり方だと思いました。コナンが好きな人には共感してもらえるかもしれません。また、ハワードとサリーは読んでいてところどころイラっとしてしまうところもありました。

登場人物が少なく読みやすいですが、少ないがゆえに犯人の目星はつけやすかったかなと思います。しかし、全体としてはそんなところも含まれていたのかというような驚きもあって飽きることなく読めました。事件の真相は見事解決!というものではないので、スパッとした探偵の事件解決を読みたい方には向いていないかもしれません。

私としてはフォックス家の殺人の方が面白かったです。