小説の記録

ちょっとした感想の記録

幻の女(新訳版)

ウィリアム・アイリッシュがおすすめと聞いたので本屋さんで見つけた『幻の女』を読んでみました。

妻のマーセラと喧嘩し、イライラしながら歩いていたスコット・ヘンダースンはなんとなく入ったバーで変わった形の帽子を被った女と出会う。2人は食事を共にし、劇場へ行き、出会ったバーで一杯飲んでから別れる。そして帰ったスコットを待っていたのは何者かに殺害された妻と刑事たちだった。スコットのアリバイを証明できる女を探すがスコットと女が一緒に居たのを見た人は誰一人いない。果たしてスコットはどうなるのか......。

まず感じたのは書き出しの一文や表現がとても印象的でした。刑事がスコットを逮捕した後にやっぱり何かおかしいのではないかと気づいたところから話が進んでいきます。女が取る行動が意味ありげに感じ、スコットと一緒にいたけど何かトリックがありこの女の人が怪しいのではないかと思いましたが全然違いました。また、証言出来そうな人が殺され違う人を疑いましたがそれも違いました。ミステリーは好きですがいつもほとんど推理できません(笑)

最後の加速感がすごく(良い意味で)ハラハラ・ドキドキしながら楽しめました。