小説の記録

ちょっとした感想の記録

46番目の密室

今回は有栖川有栖の火村シリーズ第一作目を読んでみました。

推理小説の巨匠・真壁氏が開催する小説家や編集者が集まる恒例のクリスマスパーティーが開かれます。クリスマスの夜、パーティーもお開きになり皆が部屋に戻ると二階に泊まる全員の部屋の中に奇妙なイタズラがされていました。また、怪しい人物が家の外で目撃されていましたがその日の深夜、密室の書斎でその怪しい人物が殺害されていました。そして書庫でも殺害された真壁氏が見つかりましたが書庫もまた密室でした。この二件の密室殺人はどうやって行われたのか、また不審な点もいくつかあり臨床犯罪学者の火村と推理小説作家のアリスは現場を見て事件解決に挑みます。

感想としては、

事件が起こるまで少し時間がかかりました。人によってはもう少しはやい展開が良いというかもしれません。物語は火事の話から始まりその時殉職した消防士のことなどが書かれています。殺害現場も暖炉で燃やされていたりと火と関係あるかのように思いましたが全く違う展開でした。殉職した消防士の息子が怪しいと思いましたが犯人は意外な人物で動機も意外でした。また、あのイタズラは犯行を意味するものかと思いましたが意外な意味がありました。トリックは自力では解けず、火村の解説を聞いてなるほど!とスッキリできるものでした。