小説の記録

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Xの悲劇

鋭敏な頭脳を持つ引退した名優であるドルリー・レーンが登場する四部作の一作目『Xの悲劇』を読みました。

ドルリー・レーンはニューヨークのブルーノ地方検事とサム警視から路面電車で起きた殺人事件への捜査協力を依頼されます。その殺人事件の凶器とは毒針をたくさん刺して作られたコルク球という今までにないものでした。殺害されたロングストリートの友人達が怪しいと捜査を進めるが、被害者に毒針を仕込むことができた人物は特定できず。そして次の殺人事件が起きてしまう。レーンは犯人Xを特定できるのか......。


ライツヴィルシリーズからエラリー・クイーンに入ったのでこれもやきもきさせられる展開かと思いきやそんなことはなく!

最初の殺人が行われてから犯人を特定できずにいたところ、犯人の情報を知っているという匿名の手紙がレーンのところに届きそこで二人目の被害者が出てしまいます。犯人に口封じされてしまったのか。ここからどんどん話が進んでいきあっという間に読んでしまいました。最後に殺されてしまったデヴィットが残したメッセージがなるほど!となりました。容疑者もたくさんいて誰が犯人か推理するのが難しいですが、ドルリー・レーンの活躍が見事に書かれていて納得の終わり方でした。これは『Yの悲劇』を読むのが楽しみですね。